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「試行の独立」と「事象の独立」 [メモ]

スミス氏の息子問題:正己の異論・反論:SSブログ】で「2023/11/7の追記」を書いてから、「試行の独立」と「事象の独立」の理解が覚束ない。

やさしく学ぶ統計学~試行と事象とは?~ | 数学・統計教室の和から株式会社
【高校数学A】事象の独立と従属 P(A∩B)=P(A)P(B) | 受験の月

事象の独立に関しては、事象Aと事象Bの確率を計算して、それぞれの確率が他方の確率に影響を及ぼしていなければ、事象Aと事象Bは「独立」でそうでない時は「従属」と呼ぶらしく、これは計算すれば結論が出る。

問題は「試行の独立」の方である。サイコロを2個振るときに、一回目の試行Sと二回目の試行Tが独立なのは、直感で納得できる。
まずは、「試行」と「事象」の違いであるが、サイコロを投げるとかコインを投げるとかの実験のことを「試行」と呼んで、観測された結果のことは「事象」と呼ぶそうだ。
すると、試行Sと試行Tが独立だというのは、それぞれの実験が他方の実験(行為)に影響を及ぼさなければ「独立」と呼びそうな気がする。でも、「ある試行の結果が他の試行の結果に影響を与えない場合、それぞれの試行が互いに独立である」なんて書いてあったりする。それって「事象の独立」のことではないか?

そんな疑問を元に、独立でない「試行」の例を考えてみた。

ある家に、太郎さんと次郎さんが住んでいた。片方が買い物に行くときには片方は留守番をすることになっている。そんなケースでは、「太郎さんが買い物に行くか留守番をするか選択する」という試行Sは「次郎さんが買い物に行くか留守番をするか選択する」という試行Tに影響を及ぼす。なぜならば、太郎さんも次郎さんも買い物に行くことはなく、太郎さんが買い物に行くことになったら次郎さんは買い物に行くという選択肢は無くなるからである。逆も然り。これは試行Sと試行Tが独立でないと考えて良さそうである。ちなみに、太郎さんが買い物に行く確率は1/2、次郎さんが買い物に行く確率は1/2であるが、太郎さんが買い物に行ったから、太郎さんが買い物に行く確率は1で次郎さんが買い物に行く確率が0になる。「事象の独立」でもない。
別の家に、花子さんと桜さんが住んでいた。こちらも片方が買い物に行くときには片方は留守番をすることになっている。太郎さんと次郎さんと同じである。ただし、「太郎さんが買い物に行くか留守番をするか選択する」という試行Sと「花子さんが買い物に行くか留守番をするか選択する」という試行sは独立である。「太郎さんが買い物に行く」事象Aの確率は「花子さんが買い物に行く」事象aの確率に影響を及ぼさないので事象Aと事象aも独立である。ただし、「太郎さんが買い物に行くときは花子さんも買い物に行く」なんて決まっていたら、試行Sと試行sは独立ではなく、で事象Aと事象aも直ちには独立であるとは言えないし、独立でないとも言えない。計算してみないと分からない。
一般に、二つの試行SとTが独立ならば、Sで起こる事象AとTで起こる事象Bも独立だそうだ。

この太郎さんと次郎さんのケースを一つに袋に黒と白の石が一つづつ入っているケースと比べてみると、袋が家、黒が太郎さん、白が次郎さんと考えると似てる。でも、「試行」はどうなる?「袋から石を出す」は「太郎さんが買い物に行くか留守番をするか選択する」とは異なる。強引に真似れば「黒い石が袋から取り出されるか否か」となりそうだが、石が取り出されるか否かを選択するのではないのでしっくりこない。花子さんと桜さんのケースを一つの袋に赤と青の石が一つづつ入っていると考えた場合、「黒と白の石が一つづつ入っている」袋から石を取り出す試行Sと「赤と青の石が一つづつ入っている」袋から石を取り出す試行Tは独立であり、黒と赤が取り出される確率は、それぞれの確率の積で(1/2)×(1/2)=(1/4)のように計算できる。

問題は一つに袋に黒と白の石が一つづつ入っているケースで「独立でない試行」はどのように考えたら良いのか?太郎さんと次郎さんのケース以外で直感で理解できる「独立でない試行」にはどのようなものがあるのか?「独立でない事象」と勘違いしてない「独立でない試行」の明確な例が思い浮かばない。

そんな所で、もんもんとしている。
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